その40 GSX400S KATANA

よくよく考えたけどやっぱりおかしいぞ!


GSX400S KATANA


無縁レベル:2




次回カタナ2回目といいながら、
あと1つ書けば40番をカタナに回せるなぁと思い
先にNinjaを紹介していました。

てなわけで400カタナ紹介第2回です。
なんかキャブの話だけなんですが長いです



Suzuki GSX 400 S Katana 1992

ガンメタ・ブラックエンジンのモデルです。



最近疑問に思ってきたのがカタナのキャブ。
エンジンの後ろについている空気とガソリンを混ぜる部位です。

キャブの構造を大まかに説明すると--
キャブの最下部にはガソリンのプールがありそこにストローが浸っています。
ストローの下端はガソリンのプールに、
上端はエンジンへ流れる空気の通り道に顔を出しています。
ピストンが下がって空気が流れると、この通り道の圧力が下がるので
ストローからガソリンが吸い出されることでガソリンと空気が混じります。

キャブのスペックの一つとしてメインボア径という数値があります。
要は空気の通り道となる部分がどのくらいの径を持っているかという数値です。
径が大きい(太い)ほどたくさんの空気が流せますから、
一般的には排気量が大きいほど、高回転型エンジンほど
メインボアの大きいキャブ
が装着されています。

キャブの型式はこのメインボアが表記されているものが多いです。
400カタナの場合ですとBST32
メインボア径が32mmのキャブレターです。

余談ですがSUZUKIはミクニのキャブを採用する車種が多く、
昔のバイクに採用されていたキャブはBS○○(○○はボア径)。
ピストンバルブというパーツが円柱状でした。

これが後年BST○○というキャブへ、
ピストンバルブが半円に板を張り付けたような形に。

その後のモデル(Impulse400あたり)になるとBSR○○というキャブが。
これはスロットルポジションセンサーが搭載され、
制御項目にスロットル開度も含めた3Dイグナイターに対応したキャブです。

はい、余談です。



カタナのキャブはBST32。メインボア径32mm。
で、キャブは大は小を兼ねるかというとそうでもなく
エンジンに合わせた適切なサイズというのがあります。

例えば

少しでも多く空気を吸い込みたい高回転型エンジン

メインボア径の小さいキャブ


これはダメです。
エンジンが欲しいだけの空気をキャブが扱いきれません。

あんまり空気はいらない低中速型エンジン

メインボア径の大きいキャブ


これもあんまりよろしくない。
エンジンに適切に燃料を入れるには空気の「流速」が必要です。
あんまりたくさん空気を吸い込まないエンジンに大きなキャブをつけると、
キャブ側に余裕がありすぎて太い流路を空気がゆっくりと流れてしまいます。
なので低中速型エンジンには小さいキャブの方がいいことがあります。


400カタナ以前のモデルを見てみると、
カタナよりもショートストロークなエンジンばかり、
言ってみればカタナより高回転型な性格の連中ばかりです。
同時にカタナは排気系も4in2と呼ばれる
中速に有利とされるマフラーを装備しています。
ついでに噂レベルで数値的確証が得られてはいませんが、
カタナのカムシャフトはBandit、後年のインパルスと比較すると
ローカム(低速寄り)と言われています。

以上のことからカタナのキャブは
ショートストローク系モデルより小さめが採用されているかと思いきや、
BanditやRF400と同じ径のキャブを装備しています。

それどころかカタナよりハイカムと言われ、
マフラーの形状はカタナより高回転のハズのインパルスはBST29
カタナより小さいキャブです。


多分組み合わせとして正しいのは後年のインパルスのものだと思います。
47mmストロークエンジンはメインボア30mm程度のキャブで十分なのでしょう。
ではなぜカタナには32mmが採用されているのか?


推論1.ボアアップを前提としたキャブ説
カタナ、インパルスのパワーアップ定番として
R400やBanditピストンを使ったボアアップがあります。
エンジンが480cc程度になりますが、
排気量を上げるんですから燃料供給も増やさなければなりません。
しかしキャブなんて10万くらいかかりますが、
最初からキャブをある程度大きいものにしておけばその手間はなくなります。

R400系エンジンをロングストローク化した時点で
ボアアップチューンを想定し、
チューニングされることを前提としたキャブを採用していた。



かっこいいけど多分違うでしょう



推論2.開発費には限りがあるんだよ説
1100カタナの再現に拘り、エンジンのロングストローク化、
車体のスケールダウン設計、マフラーの設計、
さらにSUZUKIの開発陣は排気音にまで拘ったと豪語していましたが
実は他の部分に開発費注ぎ込むあまり
キャブのこと考えてなかった。


HONDAならまだしもSUZUKIがやるかなぁ……と思いつつ、
ロングストローク化された初代エンジンということから
試験とか結構手間かかってるだろうしあるいは……とも思います。
でも90年代頭だからバブルの体力まだ残ってたハズ。



推論3.見切り発車説
カタナ開発時はメインボア32mmで十分だろうと考えて発売。
その後インパルスで試験していたらメインボア29mmの方がいいことが判明!
インパルス出すのにカタナをマイナーチェンジしたって……→放置。

なんかこれな気が……



真実はどうなんでしょう……
400カタナの開発者にお話を伺いたいところです……。

2012/05/06 23:12 | 無縁レベル 2COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

また、コメント残します。
BSTシリーズはφ29の次はφ32。
GSX400Sは本当はφ29が合うんですが
既にBSTφ29はGSX250Sに使われていました。
当時は排気量が大きい=キャブの口径も
大きいくないと~っというライダー認識だったような
とういうことで、
キャブ口径はGSX-Rのままで
カムやギア比吸気系などを徹底的に見直し
半ば(強引に)採用したと思います。

今ならそんな苦労しなかったのに~
と思います。

No:1926 2014/02/14 16:15 | あかかたな #- URL [ 編集 ]

返信

>あかかたなさん
コメントありがとうございます!
ザンザスの方のコメントも拝見しました。
VFR400Zの感想がこう……ビビッと来ますねw
カタナとドリームを手元にというチョイスもまたすごい……

キャブの件、情報をありがとうございます……
なんというか頭の中のもやが晴れたとでも言うのでしょうか。
下の排気量との比較をまったく考えておりませんでした。
純正MJサイズもやたら小さいですから、
これ絶対無理して着けてるんじゃないかなーと思ってましたが……
確かに現在だったらキャブサイズなんて誰も気にしませんから
生まれた時代の問題だったのですね。

このような考察の足らない適当な文ですが、
この先もお楽しみ頂ければ嬉しいです。

No:1932 2014/02/15 21:14 | Chaos-T #- URL編集 ]

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