その41 Hornet

超初心者向け近代ネイキッド




HORNET



無縁レベル:1




4st250cc4気筒

流行廃りによる人気車種の変遷が著しいバイクの中でも
250ccクラスというのは特に人気車の構成が安定しないように思われます。

250cc未満という区分は車検が必要ないため、
大型持ちライダーのセカンドバイクであったり、
あるいは予算の少ない学生向けであったり。
しかしその気軽さに反して開発が軽んじられたわけではなく、
RG250等の250専用に車体設計をされたものが登場して以来
各メーカー、力を入れてこれまで開発されてきたクラスでした。
ある意味でその技術開発の終局にあったのが2stレプリカ4st4気筒でしょう。

そもそも日本には4気筒機なんてありふれていますが、
ハッキリ言ってこれは異常です

世界中にあるバイクメーカーの中でも
日本以外で4気筒機を作っているメーカーなんて数えるほどしかいません。
かつ、高級車 準高級車に限らず
普通に購入できる価格帯のエントリー機にまで4気筒機を展開しているメーカーなんて
日本の4社くらいです。

今でこそ気楽な250ccクラスに4気筒機は存在していませんが、
'08年の排ガス・騒音規制でトドメを刺されるまでは当たり前にラインナップしていました。
そんな中で250cc4気筒ネイキッドの代表格にあるのがコレ。






Hornet250.jpg
HORNET


超高回転型の名機、CBR250RRのエンジンを低中速向けにセッティング、
それでもレッドゾーンは16000rpmという驚異的な高回転型エンジン。

ド派手に左右に張りだしたガソリンタンクとアップマウントのマフラー。
極めつけに180/55ZR17というCBR900RRと同サイズの極太扁平タイヤ

傍目には250ccとは思えないほど大柄に見えてしまうパーツ群。
個人的には無駄の塊のように思えてしまうんですが、
なんせZ400FXの時代からワンクラス上の車格というのは持て囃されてきたわけで、
これはこれでウケるためのバイクとしては正しい姿なのだと思います。


なんて小馬鹿にした論調で書いてみましたが、
このホーネットの恐ろしさは乗ったときに分かりました




乗りやすい以外の感想が見つからない。

友人のホーネットを借りて郊外・峠と乗ってみましたが、
なんというか驚くほど乗りやすいのです。


250cc4気筒の欠点としてよく挙げられるのが低速トルク不足。
確かに加速感としてのパワーが足りてないというのは感じます。
しかし面白いことに発進エンストがまったく想像できない。
トルク感が薄いにもかかわらず粘っているという奇妙な感覚です。
そう言えばHONDAのゼルビスも似たような感覚でした。
HONDAエンジンの特徴なんでしょうか?

ウィキペディアの記述を見ると排気量・気筒数による要因を除いても比較的トルクが薄く、
クロスレシオ化をもっても、加減速の多い場面での乗りこなしに熟練が必要な車両となった点は、所有者にとって美点であるとも欠点であるともいえる。

なんて書いてありますがそんなこと全く感じませんでした。

なんせトルクの出方がフラットなため、
どの回転域からでも排気量相応の加速をしてくれる感じ。
あとは必要なトラクションをギアで選んでやればいいだけでしたが、
それを乗りこなしの熟練と呼ぶのであれば
小排気量はよほど上級者向けばかりではないでしょうか。

やたら太い前後のタイヤもガッチリと地面を掴んで離さず、
正直言ってグリップ過剰な感触だったんですが、
その過剰なグリップこそが乗り手への安心感へと変換されているわけです。

個人的に、なにより効いていると感じたのがフレーム形式。
モノバックボーンフレームという珍しい形式なんですが、
ダウンチューブの無いダイヤモンドフレームとなったことで
他のネイキッドよりエンジン搭載位置が低く低重心化に貢献しています。
これこそがタイヤの安定感以上に扱いやすさに寄与している部分ではないかと考えます。
しかしそう考えると高い位置にマウントされたマフラーが非常に勿体ないですね。
これが通常位置にあればさらに低重心化が進んだでしょうに。


私のバイク観としてはこの排気量不相応の安定感はあまりありがたみがないのですが、
仮に初心者にそこそこ楽しめるスポーツバイクを薦めるならば、
確かにこれならば自信を持って薦められるなぁと思います。

現在ではラインナップから姿を消したものの、
40馬力を絞り出す4気筒機が現在のVTRと変わらぬ価格で売られていたのですから
今考えるとなんとも恐ろしい話です。

結局今となっては250如きに開発費もかけられず、
4気筒なんてハイメカは採算性も無く、
かつて当たり前だったスポーツバイクが姿を消しました。
今のHONDAのスポーツバイクというとタイ製の単気筒CBR250R……
あと廉価ネイキッドみたいなVTR……。



……やっぱカムギアトレインの4気筒じゃないとモノ足りませんね。
カムバックホーネット。

2012/05/31 20:00 | 無縁レベル 1COMMENT(7)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

エンジンについて

今更ですがエンジンはcbr250rrまでのmc14eとの共通部品は多いですがほとんど設計が違います!
エンジンの画像を見比べるとカムギアの配置が違います…

No:3710 2015/08/02 19:31 | 骨 #- URL [ 編集 ]

返信

>骨さん
それを割と最近知りました。
それこそリンクに貼ってあるカワキドさん経由で。
気合い入ってたんですねぇ……

No:3718 2015/08/07 21:06 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

何で600がないの・・・

No:4071 2016/01/03 19:55 | U #CMpYvT3Y URL [ 編集 ]

900も‥‥

No:4161 2016/02/08 13:18 | #- URL [ 編集 ]

そういえばいつの間にかWikipediaの記述が無くなっていますね。
私も発売直後、初心者のおねーさんが難なく乗っているのを見てましたからあの記述はどうかと思います。

発売時のヤロー共の反響と言えば
「ホンダがやらかした!(イイゾもっとやれ!)」だったと思います。
そして「このホイール俺のに入らない?」などと問い合わせるアホを整備士のおいちゃんが懇々と説教していました。

前のジェイドに比べるとホンダらしからぬ(Y社のような)デザインも意識したバイクでしたね。

No:4587 2016/11/06 14:14 | SIG #- URL [ 編集 ]

バイク雑誌のカタログで見て一目惚れし、高校3年の時、一生懸命バイトして買った人生初のバイク。大切に乗り続けて今年で20年になります。これからずっと乗り続けて行きます。

No:4683 2017/01/08 23:59 | norizou #- URL [ 編集 ]

嗚呼、ホーネット最高だっ!

No:4695 2017/01/21 17:06 | #- URL [ 編集 ]

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