スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--/--/-- --:-- | スポンサー広告  TOP

その81 GPX750R

過渡期 忍の影



GPX750R



無縁レベル:3





900cc

恐らく大半の人が想像するでしょう、KAWASAKIを象徴する排気量です。

HONDAの跡は追うまいと750ccで企画していたフラグシップを
900ccにして世に送り出し最速となり、
その後も900ccにて世界最速を取ったメーカーKAWASAKI。

しかし国内はナナハン規制が存在していたせいで
それらの世界最速は国内にラインナップすることができず、
最速に追従する国内向け車種として750クラスに兄弟車がラインナップしていました。


あくまでスケールダウンだったKAWASAKIのナナハン。



そんなイメージがユーザー間に定着していたか定かではありませんが、
それを払拭するかのようにKAWASAKIはついにナナハン専用設計車を送り出します。









Kawasaki GPX750R 86
GPX750R('86)



水冷4stDOHC4バルブ並列4気筒748cc
最大出力77馬力/9000rpm (輸出106馬力/10500rpm)
最大トルク7.0kgm/6500rpm (輸出7.9kgm/8500rpm)
乾燥重量195kg



GPZよりもエアロ的な装いをしながらも各所にエッジの効いたカウル。
空力性能を感じさせる形状のウィンカーやフロントフェンダー。
風防効果を期待できそうな大きめのフロントカウル&スクリーン。




まさにGPZの正統進化形と言えるスタイリング。
しかしGPXに900は存在しておらず、750こそがオリジナルなのです。

そもそもGPZ750Rは900Rをベースとしていたため
ホイールベースが長いわ車重がクソ重いわ厳しい部分がありました。
専用設計のGPXはGPZから車重を20kg以上軽減させ、
ホイールベースも40mm短縮させています。
トップスピードはさすがにGPZ900Rに及びませんが、
端的なトップパフォーマンスではなく
トータルパフォーマンスを追求した
とだけあって、
GPZとは異なり400並の扱いやすさに750として十分なパワーを秘めた、
危うさのないクオリティを与えられたマシンなのです。


さて、GPZは鋼管によるダイヤモンドフレームサイドカムチェーンのエンジンという
当時としては異色とも言える設計で登場しました。
ところが進化形であるはずのGPXは設計の派手さはまったくありません。

各社アルミフレームを採用している頃でしたが
GPXが採用したのは鋼管のダブルクレードルフレーム
エンジンもごく一般的なセンターカムチェーン方式に戻っています。

コイツは本当に進化形なのかという疑問が浮かんできますが、
その派手さのない設計の細部を見てみるとそれは紛う事なき本気であることがわかります。


まず900ccになるのを最初から考慮しないことで
シリンダーピッチを限界まで狭めてシリンダ幅の縮小を狙っており、
さらに本来クランクケース内部にあるオルタネーター(発電機)を
クランクケースの外部に置くことで
シリンダ幅のみならずエンジン幅の縮小を実現しています。

このクランクケース外部に置かれたオルタネーターは
アクセスが容易になったことで容量の変更が簡単になります。
つまりレース用の小容量オルタネーターへの変更が容易になっているワケです。

レッドゾーンが11000rpm、レッドゾーン終端が12200rpmにも関わらず、
14500rpmまで正常動作する動弁系もなかなか驚異的です。


足回りは電子制御によってコントロールされるアンチノーズダイブのフロントフォーク。
量産車としては初の異径ピストンを採用したブレーキキャリパー。

明確なキャラとなる設計はされていないながらも、
堅実な性能向上が随所に見られます。



世間ではアルミフレームだの油冷だのV4だの前傾45度だの
いいのかわからんけどなんかかっこいい響きのマシンが横行している中、
あえて旧来からのスタイルで練りに練って作り上げるいぶし銀
レーサーからもらってきた装備ではなく、
バイクとして備わっていた装備を突き詰めたライダーのための単車

それまでやたらと使っていた「Z」を車名に用いなかったあたり、
派手さばかり追い求める軟派なレプリカ共に対する静かな闘志を感じます。






でも静かすぎて轟沈


個人的には結構イケてるデザインだと思うんですが……
レース活動も割と積極的に展開していたとは言え、
そもそもの出自はあくまでGTスポーツ
やはり流行がレプリカの時代にそんな経歴じゃ売れないのは必然だったのかも知れません。
そのスタイルもレプリカ的というよりはあくまでロードスポーツ的ですし。

トータルパフォーマンスの追求なんてのは
やっぱりKAWASAKIのやることではないのだろうと思います。
そういう小手先の総合性能はHONDAに任せておいて、
GPZや12Rのような無骨な最速だったり、
ゼファーのような露骨な懐古感だったり、
わかりやすいセールスポイントで突き抜けるのがKAWASAKIらしさだと思います。
細部云々の話なんて商業主義メーカーに任せれば良いのです!


ちなみにレースを意識した装備であるクランク別体の発電機
クランクケースからベルトによって動力をもらって発電しているのですがコイツがくせ者。
ベルトがゆるんで発電不足なんてのがあるようで、
最悪ベルトが切れて発電不能になるそうです。

この手の凝った設計っていうのはHONDAがやるとスゲェと思うけど
KAWASAKIがやると不安感MAXなのは私だけでしょうか。

しかもよりによってベルトのテンショナー(自動調整)も無し
そもそもカムチェーンテンショナーすらろくに働いてるかわからないくらい
メカノイズが凄まじいKAWASAKIテンショナー無し
冒険しすぎだろう!?と突っ込みたくなります。

実際レビューを漁ってみるとベルト切れトラブル結構見つかります。



こんなところだけしっかりKAWASAKI



発電機にトラブルまみれのいぶし銀。
3年ほどであっさり軟派なレプリカの仲間入り。
掃除機のホースにバトンを渡して退場していきました……。
レプリカ枠:ZXRGTスポーツ枠:GPX
両方ラインナップして良かったんじゃないかと思ったのですが……。

CBR750やらZZR600なんかもそうですが、
中間排気量のGTスポーツは昔から扱いが難しかったことを感じさせられます。

今ならばあるいは----







いやまぁ重要なところが弱いツーリングマシンなんて
怖くて買いませんけどね。








KAWASAKI専用バイク雑誌。
本屋店頭でもなんで偶数月のが品切れしてるんだ?と思ってましたが、コイツ隔月なんですね。
一定数支持者を集めるKAWASAKIの雑誌も隔月じゃないと厳しいのか……。

中身?
完全にKAWASAKI向けでした。
SUZUKI好きには敷居が高い漢賛歌

2013/05/02 10:46 | 無縁レベル 3COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

>>いやまぁ重要なところが弱いツーリングマシンなんて
>>怖くて買いませんけどね。

カワサキ乗りにとって、エンジンオイルの滲みはエンジンの汗、
滲むって事はオイルが入ってる証拠ですからねw

メカ的な欠陥を嫌がるならカワサキには乗らないし、
そう感じるのは管理人が他メーカー乗りだからですよ。

他メーカー乗りに言わせると、スズキはダサい、野暮ったい、
スズキに乗るくらいなら・・・と言われますしorz

No:1220 2013/05/02 23:33 | Imp #/.OuxNPQ URL [ 編集 ]

>掃除機のホース
ぬっはっはっはっはっ!
自分はヂオンのMSみたい・・・って思ってました(笑
あれ、今にして思うと吸気抵抗大きそうで、役に立ってたんですかね・・・

それはそうとコレって記憶が確かならば、後にZX-9Rのエンジンの元にもなっていた筈。
(確かB型まではそうだったと思う・ソースはB型乗りから)
当時のメーカーコメントに、"完全750cc専用設計により・・・"とあった筈だが、
同じクランク回りを使用していながら900cc化するとは・・・
件のB型乗りだった仲間は、
「ちょ、ナナハン専用設計やったんちゃうんかい!!
 レーサーZXRシリーズのベースとしてべストサイズやったんやろ!?
 ・・・KAWASAKI、もっと真面目にバイク作れ(イイぞ、もっとやれ)」
と、のたまっておりました。

そんな9RもC型からはエンジン車体とも新設計で、30kg以上の軽量化に成功したと記憶しています
(B型が重すぎたんでしょうが)。


結論 ―――オーバークオリティにも程がある――― でしょうか。

No:1221 2013/05/03 01:02 | rasukaru #37Gx9biY URL [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>Impさん
>>滲むって事はオイルが入ってる証拠ですからねw
沖縄で整備工やってる親戚から聞いたセリフですw
アメリカ人は本当にこんな感性で整備してるからソリが合わないとのこと、
KAWASAKI乗りはアメリカンな感性の持ち主なワケですね。
ツーリングマシンとして考えると買わないんですが、
結局これも「KAWASAKIだから」で片付いちゃう名車なんですよねぇ……
ひとまずバイク乗りなんてのは
自分が乗ってる単車について欠点を指摘されようが
「それがどうした」で開き直れれば一人前じゃないかなーと思います。
KAWASAKI乗りにはそんな人が多いんじゃないかと勝手に推測。
SUZUKI乗りはそんなんばっかな気がしますが。

>rasukaruさん
なんとKAWASAKIのあの無骨さは脅威のジオニズムによって成り立っていたのか!
zx-9rのエンジン……だとッ!!?
専用設計じゃなかったとは……しかも900ccに結局回帰するあたりKAWASAKI臭くてしかたねぇッ!!!
オイル漏れようがベルト切れようが、
素材として驚異的なポテンシャルを持ってるのが恐ろしいです。

No:1230 2013/05/09 20:35 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

オーナーです〜

かれこれ13年ほど乗ってます。今は車検切れですが。
一時はGPX750だけで家に6台あったという、250、400も所有歴もある変態です。
オルタネーター、笑えますよね。仲間がツーリングの集合場所にくる途中ベルトが緩んで発電できず立ち往生したこともあります。でその調整もオルタネーター本体をテコの原理で持ち上げながら固定ボルトを締め上げるという至ってシンプル?なものでした。
でもその他は特にトラブルもなく、速さと乗りやすさを兼ね備えた良いバイクですよ。

No:1594 2013/10/02 12:45 | kerolist #.TnAapHg URL [ 編集 ]

返信

>kerolistさん
コメントありがとうございます。
って6台!!?!
とても個人所有の台数ではない気が……まったく変態は恐ろしいッ
切れるどころか緩むこともあるんですか……
妙なところで奇を衒うというか、なんか意図はあるんでしょうがよく分かりませんねww
まぁこまけーことは気にすんなという典型KAWASAKIということはそれとなく分かりますが。

No:1595 2013/10/02 23:01 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

米国ではGPz750Rは販売されなかったからGPX750Rが米国初の”Ninja750”と販売されていたよ。87~89まではGPXデカールの代わりにNinjaが貼られていたけど90年から”忍者”デカールも追加されていた。
輸出車は100馬力あったから凄く速かった。面白いことにヨシムラの集合管は左出しだった。

No:1645 2013/11/10 12:07 | 米国忍者 #- URL [ 編集 ]

今日バイク屋で始めて実車を間近で見た記念に。

友人とバイクの談議で「GPX750って結構好きなんだよねぇ」と言うと「ニンジャの方じゃなくて?」って反応良くされますw
調べれば調べる程好きになる単車の一つですね。いぶし銀と言う単語が良く似合うバイクだと思います。

カワサキが小手先のトータルパフォーマンスを追及するのが良いんじゃないですか!
一見地味な鉄のフレームもアルミ製のシートレールとの組み合わせでマスの集中化を狙っていたそうです。
「あの」カワサキが当時からマスの集中化を意識していた事を知った時の気持ちは、不良が人知れず捨て猫を世話してるのを見た時のアレに通じるものが…w

No:1808 2014/01/10 00:31 | ひぃや #- URL [ 編集 ]

返信

>ひぃやさん
ついにご覧になりましたか……。
私もGPX嫌いじゃないです。と言っても750よりは400やら250の方が好きですがw
ZZR直前のコイツ等は結構な駿馬なんじゃないかと……確かに渋いですw
ほうほう、鉄フレでマスの集中化。
いや、さすがKAWASAKIさん……なんだかんだ言って、
コイツも一種のスポーツバイクフラグシップだったワケですから熱も入りますよね。
それにしてもパワーパワーのイメージがあるKAWASAKIがマスの集中化なんて確かに意外っちゃ意外ですw

No:1809 2014/01/11 00:14 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

乗ってました

いつも楽しく拝読しています。
古い記事にコメントしてしまい恐縮です。
GPX750Rは限定解除後初の大型車として最初に黒/ガンメタ、1年でリッター車に乗り換えたものの、忘れられず2台目に白/金を買いました。
完調であればとても速い単車でしたよ。完調であれば…
2台ともオルタネーターベルト切れはヤりました。
「GPX750Rのオルタネーターベルトテンション調整 専 用 」の純正特殊工具が存在しますが、そんなものは買えなかったのでタイヤレバーを突っ込んで勘で調整してました。
とくに2台目に乗ってた白/金はバブル時代のソアラみたいでカッコ良くて好きでしたね。
月木のレース管を入れてましたが「車体の見た目と音がぜんぜん合ってない」と好評でした。

No:3327 2015/03/30 15:07 | bohemian #- URL [ 編集 ]

返信

>bohemianさん
コメントありがとうございます!
まさかの1台間に挟んで2台の所有歴が。
2台ともベルト切れとはやはり弱いっちゃ弱いのですね……当時の資料見るとサーキットタイムなんか悪くないんですよねー。完調であればというのが泣けます……。
それにしてもマニュアルに「適当な棒」なんて表記をするくせにテンションに専用工具が必要とは。
白・金、検索してみましたが凄い色ですねww
あのGTツアラーチックでゴリゴリ音がなるのは確かに合ってないようなww

No:3331 2015/04/01 20:18 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

 | BLOG TOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。