閑話休題 2stのパワーを見てみる

とある車種について書いていましたが、
書いている最中に作業ウィンドウ消しちゃって推敲した文章飛んだので急遽別記事

ちと簡易更新に近いです。




昔のバイクはパワーがすごかったんすよー!


だなんてこのブログ上では何度も何度も言ってきた記憶があります。
特に2stエンジンに関しては本当にパワフルで、
なんかツイッター上で若い人たちがガンマのパワーがやべぇ!
って言いながらウチのURL貼ってたりしてて気恥ずかしくなりつつ、
そりゃーおめぇスゲーよだってSUZUKIだぜ?
などと意味もなく誇らしげな表情でモニタに向かいそのやりとりを見ていました。



輸出仕様のガンマ62馬力と言われます。
VJ22A--2型のVガンマのエンジンを採用するapriliaのRS250。
コイツ等は軸出力70馬力オーバー後輪62,3馬力などと言われます。

コイツ等はわずか250ccの排気量からこの馬力を吐き出します。
時代を共にする市販4st勢とも一線を画しますし、
現行の規制規制で気合いが入らないニーハンなんぞとは比べものになりません。


では実際、どのくらいの馬力が2stの限界なのか?


レースマシンが高出力なんてのは当たり前の話ですが、
2stのレース--WGPの花形はどうしても一番大きな500クラスであり、
500ccなんて排気量あまり馴染みがないのでこれでパワフル!なんて言われても
あぁ、すごいねー程度の反応になってしまうのではないかと思います。

というわけで今も昔も日本人ライダーの身近にあったクラス。
250クラスの2stレーサーマシンの馬力を見ていきたいと思います。

ちなみに一般人の手の届かないワークスレーサーではなく、
普通に購入可能な市販レーサーの数値を見てみましょう。




honda rs250 93
HONDA RS250R

写真は'93年カタログのものです。
RS250と検索するとapriliaの方がでてきますね。

登場は'84年あたり。
登場から一貫してVツインを搭載するレーサーです。

……と言っても、実際は'70年代後半に単気筒のレーサーがでてました。
YAMAHAやKAWASAKIには及ばない性能だったようですが……。

'84年登場のは「HRC謹製」ってヤツです。

'84年のマシンのスペックは--


水冷2stピストンリードバルブ90度V型2気筒249cc
最大出力 68馬力/11500rpm
最大トルク 4.0kgm/11250rpm
乾燥重量 97kg




た、楽しそう……。


当たり前ですが軽いです。
馬力はapriliaに負けてますがこれ'84年のマシンですからね。
RS250のほぼ10年前にこのスペックってアホかって話です。

それにしてもやはりレーサーというべきでしょうか、
最大出力と最大トルクの回転数の差がほとんどありません。
とんでもなくパワーバンド狭いのではないでしょうか。
この世代はまだ排気デバイスもままならない時代でしょうし……。

ちなみに当時の価格は160万円。
当時としては高かったRG250ガンマ46万円ですから、
さすがにレーサーというのは金がかかります。




こんなスペックからスタートしたRS250R、
最終型となるモデルが登場したのは'01年のこと、
公道市販車はすでに2stスポーツが駆逐された頃合いでした。
最終モデルのスペックは--


2st水冷クランクケースリードバルブ75度V型2気筒249cc
最大出力 92馬力/12500rpm
最大トルク 5.33kgm/12000rpm
半乾燥重量 102kg



いやーとんでもないです。はい。


登場から20年も経っていないのに20馬力チョイプラス。

重量だって「半乾燥重量」ですから乾燥では100kg切っているんじゃないかと。


昔はNAならばリッター当たり100馬力出ていればスポーツカー、
だなんて自動車業界では言われていました。

F1なんかだとリッター当たり300馬力弱ほどの世界に入っていますが、
このRSの場合、リッター換算すると350馬力オーバーです。
馬力出し過ぎ。

ネット上に転がってる動画を見てみると発進がすごく大変そうです。

ちなみに価格は184万。
あれ?案外高くない?と思えてくる不思議。

200万出してハーレー買うならこっち買うのも面白いかななんて思えてきます。



そうそう、市販レーサーというとYAMAHAもTZ250というのを出しています。




yamaha tz250 91
YAMAHA TZ250

写真は'91年カタログのもの。


サイドビューだとホイールベースの短さが際だちますね……。

TZのほうはRSに比べるとかなり古くから存在していました。

というかTZレーサーのフィードバックでRZ250なんてのが出たくらいですから、
RSレーサーに比べればその知名度は高いんじゃないかと思います。


'01年で開発継続を打ち切ったRSに比べると、
TZの方は若干開発が続いており、その開発打ち切りは'04年のことでした。
そんなTZ250の最終型のスペックは……




水冷2stクランクケースリードバルブV型2気筒249cc
最大出力 93馬力/12500rpm
最大トルク 5.5kgm/11750rpm
乾燥重量 102kg
価格 210万円



馬力・トルク共にRSより若干上

馬力とトルクの回転数差はこっちのが多いので、
ひょっとしたらパワーバンドはTZの方が若干広いのかもしれません。

一般ライダーは乗れないような特性には違いありませんが。




ちなみに。




nsf250r.jpg

現行のHONDAの市販レーサーは4st単気筒のNSF250Rと呼ばれるヤツです。


最大出力 48馬力/13000rpm
最大トルク 2.86kgm/10500rpm
車両重量 84kg



やはり2stのアドバンテージは大きかったのか馬力はほぼ1/2。
重量的に不利な4stとは言え単気筒だからか車重は非常に軽量です。

個人的には250の単気筒がこれほどまで馬力を出せることが驚きだったりします。
恐らく単気筒にあるまじき馬力の曲線になるのでしょうが、
それでもこの車重ならば全く楽しめるマシンでしょう。



現行の車体設計はRSやTZの開発が終わった10年前と比べるとかなり変わった気がします。

環境規制などで2stが殺されなければ、
進化を続けていた2stエンジンはリッター換算400馬力を超えていたかもしれません。

あるいはCRM250ARのように新たな手法も生まれたかも知れません。


かつてガンマを愛車としていた立場としては、
やはり2stの時代の終焉というのは、惜しくてたまらないものです。






2013/11/17 22:04 | 閑話休題COMMENT(11)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

記事更新お疲れ様でーす。

レーサーヤバいですよねぇ~
私もロビト50持ちの友人所有であるCR50に乗ったことあるのですが、発信2回ミスりました…てか50の癖にjhaチャン装備のNSR250はおろか、直管NAの4輪よりウルサイってどういう事なの…

発進なのですが

ベベベパァーンパパァーン→(クラッチ繋ぐ)→モモォ…

コレくらいのアクセルとやんわりこクラッチ繋ぎでは発進せず

ベベベパァーンパパァーンパァーンバリバリバリィ‼→(クラッチいきなり繋ぐ)→ゴバアッ!!

おもっくそアクセル開けていきなりクラッチ繋いでようやっと発進できました。発進ってーかミサイルみたいに射出されたに近かったですが(;´Д`A

しかも下の土が2st250並の掘れ方。原付ってなんだっけ?

YZ50だかもその友人の弟君が持ってるのですが、曰く「1速2速でのフロントアップ当たり前、5速入れててもフロントアップ。ドラッグスター400?と加速が同じ」だそうで。一応CRよりは乗りやすい、むしろ普通に乗れるバイクとかなんとか。

CR、YZそれぞれ流石パワーのホンダ、ハンドリングのヤマハと言わざるを得ない。

最近風邪流行ってるんで気をつけて下さいね~


No:1662 2013/11/18 09:28 | Ryougi #9fn0MV6o URL [ 編集 ]

市販レーサーの最終型の馬力って初めて知りましたけど結構とんでもないことになってたんですねw
2ストを現代の技術力で作ったらどうなるか、っていうのは自分も気になる所です。

しかし2ストは何回か借りて乗って面白いとは思ったんですけど、どうも苦手意識があるんですよね(汗)

自分は焼きつきのリスクや部品集めの事とか色々考えちゃってスロットルを開けられなくタイプの人間ですから、自分のマシンにしようとは思えないんですよね。
ガンガン走りたい派の自分にゃ却ってストレスですw

壊しても直す、ってのがもう当たり前のようには出来なくなってきてますし…

あとそんな現状を知らない中年ライダーや碌に自分でバイクを維持したことのない妄想ライダーが馬鹿の一つ覚えに「2ストと比べると~」なんてぬかすのがどうにも不愉快で…バイク自体に罪はないんですけどどうにもw

No:1664 2013/11/19 18:16 | ひぃや #- URL [ 編集 ]

自分にとっても2stレーサーの恐ろしさは、懐かしい思い出ですね・・・。
さる縁でエンデューロレースに出場する事になり、
OFF車には碌に乗ったことのない自分にあてがわれたマシンが・・・。
エンデューロレーサーRMX+モトクロッサーRMエンジンのニコイチマシンでした(苦笑。
チャンバーその他のカスタムで60馬力級(だったかな)でしたので、
中速で回してても三速でホイルスピンしてフロントアップ。
OFF車経験5回目の自分には全開なんてとても無理(笑。

エンジンを掛ける度に「ごわしゃ――ん!!!」と轟音を立て、
スロットルを開けるたびに「ぼぎゃあぁああぁぁぁッ!!!」と吼えまくる楽しいマシンでした(笑。
流石のパワーで2連3連のジャンプを軽やかに飛び、初心者でも真ん中へんのリザルトだったのは、
怪物級のエンジンのおかげなのでしょうね・・・。
ヒートするとクラッチ滑って加速しなくなりましたが(苦笑。

No:1666 2013/11/19 23:11 | rasukaru #V.0OP7KY URL [ 編集 ]

 バイクに興味を持ったとき、正にレプリカ全盛期でした。
 2stレプリカが仮にその命脈が続けたとして考えるとその姿は現在の600SSに近いものになっていたのではないかと思います。
 前後電制サス、トラクションコントロール、ガス・オイルのインジェクション化、吸排気デバイス等々際限なくレーサーに近づいていったと思います。
 そして個人的な妄想ですが、低速強化デバイスとしてEVとのハイブリッドになったのではないかと思います。
 某社が当初開発していたキャパシタによるアシストはより軽量な二輪向けを想定したものだったのではないかと思っています。

 レーサーの運転特性についてはあくまで雑誌の記事の受け売りですが、本来極めて扱いやすいそうです。
 そうでなければ限界領域で何時間も乗りつづけることは出来きないとのことです。
 ただレーサーの性能を維持しようとすれば、走行ごとに各所を点検整備して、異常があれば即交換、そうでなくとも数百時間で交換することが求められます。

 耐久性はゴールまで持てばよいとして速く走ること以外に不要なものを削りまくった芸術品なので一度は乗ってみたいですが持とうとは思いません。

 余談ですが、2stは小型船舶用のエンジンとしてしばらく命脈を保っていましたが、これまた環境規制で命を絶たれました。
 ヤマハ、カワサキのジェットスキー用エンジンはいったい何から流用したのやらと思います。
 
 

No:1667 2013/11/20 01:30 | SIG #- URL [ 編集 ]

返信

>Ryougiさん
やっぱレーサーヤバイんですね……私は乗ったことが無いので推測しか出来ん悔しい状態です。
っていうか擬音表現が的確www 2stレプが余計にひどくなったようなフィーリングですねww
それにしてもドラスタと加速が一緒の原チャ……恐ろしい。
ガンガン空気が乾燥しだしてますしお互いに気をつけて過ごしましょう。

>ひぃやさん
私も手元のカタログが'93年止まりで、まさか90馬力オーバーとは思いませんでした。
乗り味は確かに病みつきになる部分がありますが、仰るとおりで維持がしんどくなっています。
ジムカーナでもNSRからCBR600RRへとバトンが渡りつつありますし……
デザインも性能の一部ですが、補修できることも性能と言えるのでしょう。
しかし一度愛車にしてしまうとやはり出てしまうんですよね……「2stなら」って具合の言葉が……w
多少マトモに2stを維持できるのはYAMAHAとSUZUKIくらいでしょうか、
愛あるユーザーの元で少しでも長く走られたらいいなぁなどと考えます。

>rasukaruさん
RMとはwwww恐ろしいマシンに乗られましたねw
そりゃまたなんとも楽しそうな経験をされてるようで羨ましいですww
恐らくは車体設計が最新で超軽量な現行4stレーサーでも十分に楽しめるのでしょうが、
やはりあのパワーフィールの激変というか、
乱暴さ・荒っぽさが癖になるものなんだろうと思います。

>SIGさん
現行の電子装備で武装しつつ、今の600SSより10~20kg程度軽い2stSS……ワクワクします。
2st+モーターというのは盲点でした……確かに言われてみるとそれはかなり確実な方法だと感じます。
レーサーが乗りやすい……なるほど。
考えてみれば「低速が無い」だけでスピードが乗ってしまえば
パワーバンド外さないようにミッションは設計されているしパワフルに加速するんですから、
「乗りやすいマシン」と相成るのですね。
やはり問題は維持か…………いや、個人で所有するには難儀すぎます。
そうか……船外機すら2stはもう無いんですねぇ……と思ったら、
YAMAHAの1名定員の水上ジェットスキー、2stの700ccとか愉快な記述がw
http://www.yamaha-motor.co.jp/marine/lineup/marinejet/lineup/sj/spec.html

No:1670 2013/11/20 21:49 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

 まぁ異業種交流会と言えば聞こえが良いですが単なる機械好きのおっさんどもの集まりで縁あってたまたま聞けた話なのですが、新世代2stはジェットスキーの分野でいろいろ錯誤されていて、混合気の気筒直接噴射などが試されていたそうです。
 現在のところ、2stジェットスキーも風前の灯火になっていますが、過去には1200~1300CCの2stエンジンがラインナップにありましたので案外HC等の排出が問題にならなくなれば復活していくのかもしれません。
 他にも2stジェットは軽いけど燃費が悪いのでもし水上でガス欠や故障で動けなくなると海保に「遭難」扱いとして「おしおきv-237」を受けるとかマナーの悪い者のためどんどん走れる場所が無くなっているとか、海で使うとライナーを海水で冷却するので丁寧に洗浄しても数年で壊れるなど厳しい話も聞きましたが、ボンバルディア製の船があるとか、なぜかカワサキ(ジェットスキーはカワサキの登録標章)の信頼性が一番高いとか、12Rのエンジンがベースとなってスーパーチャージャー付きで300馬力をだすエンジンがあるなど愉快な話で変に盛り上がってしまいました。
 

No:1671 2013/11/21 19:08 | SIG #- URL [ 編集 ]

返信

>SIGさん
や、やばい。すっごい楽しそうな集まりww
新型2stなんていうと、私はどうしてもアプリリアのSR50を思い出します。
あれもECUで制御して直噴というものらしいですが、やはりあちこちで2stの開発もされているのですね。
水上ガス欠……わ、笑えない……。
海水で冷却ってのも知りませんでした。そりゃ使用環境がお厳しい……。
機会があればその手の話を聞かせていただきたいものです。

No:1672 2013/11/21 20:25 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

2st所有はRZV以降なかったのですが、
時々乗りたくなりますね。
こちらでは幸いNinja150が手に入り、ER
買う時もちょっと迷いました。
近所に乗っている子がいますが、
Ninja250を目の仇にしているのが笑えます。
本人いわく、簡単にカモれるとか。

海の仕事なんで、毎日のように船外機のお世話になってますが、まだまだ2st全盛です。
でも、プレジャーの大型機種は4stに変わりつつありますね。
V6、200馬力二機掛けなんて、排気音が共鳴して素晴らしくいい音なんですが。

No:1677 2013/11/27 15:44 | おてつ #GclqcKss URL [ 編集 ]

返信

>おてつさん
Ninja250の方はやはりハリボテのようなバイクに見えてしまいます……。
ひょっとして125の2stでカモれてしまうのでは……?w
船外機のお世話になる仕事……なんとも危険そうな雰囲気。
烏滸がましいセリフですがどうかお気をつけて。
それこそ先日後輩達とボート用エンジンについて話をしていました。
V6の2機がけなんてのもあるわけですね……。
それはとても見てみたいです。

No:1680 2013/11/28 20:36 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

2スト

ワシは、NS250乗ってるが、マイナー故にエンジンToLOVEるにナルトエンジン本体を買って交換します(笑)←そのほうが安い

No:2224 2014/05/04 00:50 | まーにゃむー #- URL [ 編集 ]

2スト

ヤマハのランツァみたく、セル付きでトルク制御付きみたいな「気を使わず加速も乗りすやさもイイ」バイクがうまれてたかも

No:2225 2014/05/04 00:55 | まーにゃむー #- URL [ 編集 ]

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