その110 Cygnus XC180

小さくスタイリッシュなビッグスクーター



Cygnus XC180



無縁レベル:3




PCX150が売れてるそうです。



HONDAの人に聞いたところ、高速に乗れるアドバンテージがデカイってことらしいです。
しかも安いんですよね……'14年1月現在で定価設定33万ほど。
250フルサイズのビッグスクーターはどいつもこいつもデカイ豚ばかりですし、
軽量路線でちょっと頑張ってみたFAZEさんもあまり見かけてないですし
どうもフォルツァの方が売れてる模様。
この辺りはFAZEが思ったより軽くないですし何より高いですから、
とりあえずスクーター市場でようやく安さ軽さが正当に評価される時代になったのでしょう。
っていうか主に安さでしょうけど。



じゃあやっぱFAZEの首を切って
フリーウェイ復活させりゃいいんですよ。



まぁそんな簡単な話ではないのでしょうね。




正直PCX150が売れているというのはかなり驚くべき事態だと感じます。

昔だったら150なんて半端な排気量見向きもされなかった気がするんですが、
いろいろな面の手軽ささえキチンとカバーすれば案外需要があるようです。




さて、この半端な排気量のスクーターというと連想される車種があります。

フリーウェイよりも前に登場していた、
近代型軽二輪スクーターの先駆けとなったYAMAHAの車種です。






cygnusxc180_1982.jpg
Cygnus XC180('82)


今なお名前が残り続けるスクーター「シグナス」です。





CygnusX-D62672-big.jpg
現行のシグナスっていうとコッチですね。

125クラスのスクーターで、腰高なスタイルや質感の高い外装、30万という強気の価格設定で
アドVと差別化されたちょいとリッチな足スクーターみたいなヤツです。




cygnusxc180_1982.jpg
その源流がこのアヒルみたいな先端したコイツというワケです。


この初代シグナスさん。
どのようなスペックだったのでしょう。



空冷4stOHV2バルブ単気筒171cc
最大出力 15馬力/7300rpm
最大トルク 1.5kgm/6000rpm
乾燥重量 108kg
価格 28万9000円



軽い!
これこそ足スクーターとしての本来の姿です。
排気量が大きくなろうともこの文法を違えてしまえば
スクーターとしてはどうかと思います。



コンセプトとしては長時間走行・高速クルージングをカバーするスクーターとのこと。

シンプルな空冷のOHVというエンジンは信頼性に長け、
また油圧タペットを採用することで基本的にはメンテを不要に。
一軸バランサーで不快な振動を解消しつつ、
革張りのような厚めのタックロールシートの座り心地も良し。
空冷エンジンはフルカバーでの冷却不足解消のため強制空冷方式。
同じくカバー内側にあるVベルト自動変速機、キャブレターも空冷、
長距離走行に対する絶対的な安定性を生み出します。
フロントのグローブボックスや燃料系、時計と言った装備も
日常シーンから少し遠くまでというシーンまでありがたい装備です。



ってなところでしょうか。


日常的な足という域を出なかったスクーターを
なるべく長距離走っても平気なように苦心している部分があれこれ見られます。

同時にデザインとしても古くささはありますが、中々均整の取れたデザインです。
落ち着いたキャメルカラーのタックロールシートとか、
フロントの絶妙なノーズラインだとか、
ボトムリンクながら片持ちとしているフロントサスペンションだとか----





cygnus koknaのコピー
股間の下のへこみとか。

なんのためにあるんだこのスペース…………。



デザインは日本的というよりもどことなくVespaのようです。


実際的な評価としてはデザイン面ではもちろん、
前後10インチに起因する軽二輪としては考えられない小回り
絶対的なパワーは無くとも軽量故の出足の良さ
リッター30km前後という、年式の割には燃費が良いこと
シートの座り心地は良く長距離でも疲労が少ない


こんな感じでおおむね高評価が見られます。
まぁ情報が滅茶苦茶少ないですが。


国内の情報が少ないので海外のスクーター紹介サイトの方も参照してみましょう。



XC180D_1.jpg
北米ではRIVA180って名前だそうで、
HONDAより先に出た日本産ビッグスクーターという見方をされています。
ちなみに上のカタログはデラックスグレードだそうで、
シートがカーペットタイプの段付きシートになっています。

あ、雨が降ったら…………

180ccながら100km/h巡航程度は安定してこなし、120km/hもしっかり出せる高速スクーター。
また図体のデカイ外国人にとっても居住性は良好だったようで、
長距離走行に対する評価も良いようです。


で、国内外で言われているコイツの弱点。



足回りの弱さ。

やっぱりここか…………。

さすがに前後10インチホイールはしんどいようです。
これで高速道路が走行できるっていうんだから恐ろしいモンです。
原付に比較すると太めのリムなので、扁平気味のタイヤをはけるわけですがどうしても限界があります。
ボトムリンクサスもストローク量がさほど大きくはないので衝撃吸収もさほど……。

また前後共にドラムブレーキを採用しているためブレーキフィールがひどいと言われています。
国内外の情報を統合すると全くコントロール性の無いブレーキなんじゃないかと。


おっかなビックリ握ると効かず
グッと握るとすぐロック


怖い。

そういやフリーウェイのリアブレーキがこうだったなぁ……。
小径ホイールでこのブレーキだと滑り出しが分かりづらくて怖いんです。


あと良く聞くのはフルカバードボディのせいで熱的にしんどかったってこと。

先に空冷エンジンはフルカバーでの冷却不足解消のため強制空冷方式。
同じくカバー内側にあるVベルト自動変速機、キャブレターも空冷、
長距離走行に対する絶対的な安定性を生み出します。
と書きましたが
あれは嘘だ。

一生懸命風を当てて冷やしても排熱ができなきゃ意味がないんですよ……。



しかもその2年後、
水冷で250のさらに安定したスペイシー250フリーウェイさんが出てきたもんで、
国内でのコイツの立つ瀬は無くなってカタログ落ち……みたいな流れのようです。







しかしコイツの存在は、
今となっては貴重な軽量軽二輪スクーターの最初の1ピースです。



PCX投入を見てかマジェスティの150も登場した模様。

しかしです。
ここでいっちょシグナス再興を計りCygnus250をリリース!
なんてやったら150クラス食えるんじゃないでしょうか!?


水冷OHVの250cc単発
最大出力20馬力程度に抑えつつ、
装備重量140kg前後!
価格も抑えて40万!!


なんてスクーターが出たら速攻で飛びつきます。


YAMAHAもHONDAも生産コスト落とすために東南アジアで軽二輪サイズのエンジン作ってるんですから、
ボチボチ水冷の250単気筒をも廉価に作るわけにはいかんのでしょうか。
実際CBRはもう作っちゃってるワケですし……。


アホみたいなサイズのスクーターなんて一枠削って、
キチンと足となる250スクーターを1つくらい出して欲しい。

ここ数年くらいずっとそんな思いを抱き続けていますが、
シグナスを出したノリでYAMAHAさんがそんなのを出してくれるのを期待しています。





2014/01/18 21:31 | 無縁レベル 3COMMENT(12)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

OHV・・・OHVなのですね・・・。
初めて知りました。

こちらのサイトの面白いところは、はるか昔にカタログでチラ見したマシンが、
意外な事実と共に詳しく語られていたりする事もあるかと思いますが、
まさかOHVとは(笑。

これはアレですね、4MINIチューンの感覚で弄りやすいキットパーツとかが出れば意外にブレイクするかも?
ケースを開けないでもカセットミッションみたいに横から抜き差しできるカムとか設計すれば、
OHVのマシンも、かつてのスペック至上主義ではない現代なら持て囃されそうな気がします(笑。

No:1842 2014/01/18 23:14 | rasukaru #feRKHGbo URL [ 編集 ]

返信

>rasukaruさん
このサイズですのでてっきりOHCかと思ってました。
ハイメカがもてはやされてましたしOHVは無いと思っていたら……。
カセットミッション風カム!!そりゃいいですね!!w
OHVはシンプルですし、仰るように現在の風潮ならもうちょい増えてもいい気がしますが。

No:1846 2014/01/19 22:30 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

今回の話題で思い出したのはスクーターでなくオフ車。
日本では125ccのKLXが、こちらインドネシアでは150CC.
そしてもうすぐフロント21インチリア18インチ化とフルサイズに。
PCXの記述見てて思ったのですが、これって日本でも結構売れるんじゃないかなと。
ちなみに従来型のも日本よりお安く20万円前半。
かなり人気あって、私の住む町でも順番待ちです。
私も買ったろうかと・・・でも250がいいなあ。
250は日本より高いんですけどね。

No:1848 2014/01/20 22:34 | おてつ #GclqcKss URL編集 ]

返信

>おてつさん
今時はパワーにあまり頓着がないようですから、
安く輸入できるならタイ生産の東南アジア向け排気量を輸入してもよさそうですねw
やっぱりNCやらPCXやらの状況を見ているともはや第一要件が「安い」となっているようです。

150という排気量はタイ国内生産における縛りだったと記憶していますが、
だとしたらタイ生産とされる単発CBR250RやらER6やらってどういう扱いなのか気になります。
タイは150オーバーは強烈な関税がつけられるんだとか……インドネシアもそんな感じでしょうか?

No:1850 2014/01/21 22:07 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

現代のニーズを昔の車両が満たしている、ってよくありますよね
この記事みたいな車両しかり、ゼルビスしかり…
個人的には各排気量に実用車が一台ずつあってもいいかなと思います

No:1856 2014/01/23 00:22 | #- URL [ 編集 ]

返信

>> 現代のニーズを昔の車両が満たしている、ってよくありますよね
最近のラインナップを見ているとそのようなことが良くあります……。
昔のラインナップが多すぎるだけなのかも知れませんが、
VTRにカウルつけるくらいならゼルの方がいいのに……。
そう言えば実用車枠ももう250には無いですね。
YD250なんか好きなんですがw

No:1859 2014/01/24 22:44 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

初代シグナス

とうとう出ましたね\(^o^)/大好きなバイクです。
このデザイン。いつ見ても素敵です。えっ!?どこがって?笑

地元で一度だけすれ違ったときはトレイシーで追いかけようか迷ったくらいです。笑
そしてOHV。独特の排気音が心地良いですね。

今、一台だけ某オクに海外版が出されてますね。欲しい。笑

PCXの波に乗ってもっとこういう丁度いいサイズのスクーターが増えて
行くと良いですね。

No:1861 2014/01/25 16:28 | あぺ@SRV #s9GKrI5o URL [ 編集 ]

返信

>あぺ@SRVさん
最初はなんかコレ不格好……?と思ってたんですが、
実は結構均整とれたいいデザインなんじゃないかと思います。
いやーこれを見かけたら私も追いかけそう……エンジン音是非生で聞いてみたいモンです。
普及のためにももっとグローバルモデルのハンデを少なくした
制度になってくれるとありがたいですね。

No:1866 2014/01/27 23:14 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

しかし、幸せの教室という映画では主役に抜擢されるという望外の栄誉に!

No:2392 2014/06/06 15:33 | #- URL [ 編集 ]

返信

>>幸せの教室という映画では主役に抜擢されるという望外の栄誉に!
どういうタイミングでどんなピックアップのされかたをするか分からんモンですね……

No:2395 2014/06/08 09:37 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

うっ

無縁墓地行きですか、そうですか。
おいらにとってスクータ=XC180なのです。
1980年代中から4台入手、現存2台、金と銀が。
特に不具合もないので死ぬまで乗れるのでは。

No:3022 2015/01/01 22:43 | 25G #dUUh31TY URL [ 編集 ]

返信

>25Gさん
私にとってのビッグスクーター=フリーウェイも埋葬済みです故仲良く致しましょうぜwww
4台入手現存2台ってどれだけ徹底しているんですかw 恐ろしい……
そうして複数台入手で乗っておられる方には頭が上がりませぬ。

No:3026 2015/01/02 17:17 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

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