馬鹿工房 BOLTを手に入れた

車種ネタじゃないです。

久々の工作ネタです。





弐回忌の折にSV1000Sの人に見せていただいたSマークボルトってのがありましてね。





なんでもこれ↑のおまけでついてるらしいんですが(まだ売ってんのか……)
どうやら昔のSUZUKI車には六角ボルトの頭にSマークに金属が盛られたボルトが
純正であったようです。

多分それ見たせいでしょう。

六角ボルトの頭に装飾いれたいなーと常々思っておりましたが……





P1720693[1]
このたびちょっくら試作してみました。


そんなわけで装飾ボルト はうつーめいく記事。
ツイッターの方では紹介済みですが、改めて作り方紹介いたします。




材料・道具はごく一般的な家庭に揃っているものばかりです。

・アイロン
一人暮らしでもこれくらい持ってますよね。

・デザインナイフ
ご家族1人1本くらい持ってますよね!


・カッティングシート
普通常備してますよね!!


・耐水紙やすり、研磨剤
#240~2000あたり。あとピカール。
基本装備ですよね!!!


・レーザープリンター
ネット時代到来してもう十何年経ってんだから
あって当たり前ですね!!!




・塩化第二鉄溶液
基板を自作する家庭では
ごくありふれたものですね!!!!



おっと、あとSUSの六角ボルトですね。
ボルトはできればM8以上のサイズを推奨します。
M8でも円形部はφ12しかないので、マスキング作る・貼るのが大変です。
M6は試験的に作りましたが、もうやりたくありません……




レーザープリンターと塩化第二鉄溶液の組み合わせを見れば
電子工作に詳しい方はすぐにピンと来るでしょう。

基板自作法でやる手法です。


さて、それでは作り方ですが。





himabolt01.jpg

材料である六角ボルトの頭をひたすら耐水ヤスリで磨きます。

ボルトの頭には製造過程で出来たと思しきへこみなどがありますので、
目の粗いヤスリ(240くらい?)でそのへこみを取り除き、
200番飛びくらいで番手を上げながら磨き上げ、
2000番までペーパーがけしたらピカールで仕上げてください。

私はピカール後にデイトナの樹脂磨きで仕上げてます。
樹脂用研磨剤なんで根気は必要ですが、綺麗に仕上がります。

ここで綺麗に仕上げればブツの完成度は非常に高まります。










himabolt02.jpg

次はマスキング用にカッティングシートを作りましょう。

ボルトの頭のサイズに合わせたカッティングシートを切り出します。

そう、カッティングシートを作らなければならないのです。




この時点でYAMAHA・HONDAはギブアップです。

手作業でできるのはSUZUKI・KAWASAKIくらいでしょうか。
YAMAHA・HONDAの作り方はあとの方で紹介します。



マスキング用のカッティングシートを貼りましたら----




himabolt03.jpg

醤油、ではなく腐食液(塩化第二鉄溶液)に浸します。




非常に安く手に入りますが、強酸なんで扱いには注意しましょう。
あと金属を含有するのでどこでもここでも流して捨てないように。
キチンと中和して市町村の指定の方法で処分しましょう。


腐食する時間は短めで結構です。
多分15秒から長くても30秒程度で十分でしょう。

あまり長く浸していると
マスキング側面からの浸食が始まりエッジが綺麗に出なくなります。

あと注意としては腐食液に浸す際に表面に気泡を抱えないように気をつけること。
気泡部分は浸食されないので浸食ムラが発生し綺麗に仕上がりません。


腐食したら入念に水洗いして(洗った水もできれば中和してから捨てましょう)
マスキングを剥がしてしまえば----






himabolt04.jpg
こんな感じ。
マスキング部がてっかてかのボルトが完成します。


ちなみにこれ、第一作目なので腐食時間長めです。
エッジがガタついています。




edge.jpg
SUZUKI、2セット目がこんな感じ。

ボルトで腐食液をかき混ぜるようにして15秒くらい腐食したものです。
エッジがあまり壊れてないのはお分かり頂けるかと。

磨きが甘くて傷残ってますけどね。


ちなみにサイズはM8×16とM6×10
SUZUKIのエンブレムはシンプルなので
M6サイズの手作業でもそれなりになんとかなります。
この点においてSUZUKIは
まっこと素晴らしいエンブレムを持ったメーカーだと言えます。



と、まぁこれがあまり複雑ではない装飾ボルトの作り方です。
「手作業でマスキング用のシートが作れること」が前提です。


そんなの無理だよって場合はどうするのか。






アイロンで基板を製作する方法を流用しました。



レーザープリンターの印刷トナーを
アイロンの熱で転写してマスキングにしてしまう手法です。




印刷する用紙はこのブドウの用紙を推奨。
作業性全然違います。

ネットは高い気がするんでヤマダとかコジマとか行ってください。




そんなわけでレーザープリンターでエンブレムを反転印刷
アイロンでトナーを転写
用紙を水でふやかして地道に除去(繊維は綺麗に除く)
腐食はカッティングシート時同様です。


作業中の写真全くねーッス申し訳ない。
リンク先をご覧頂ければどうなるかある程度予想はつくかと。

※追記
コンビニプリントでどうよ、とコメント頂きました。
基板製作の方でコンビニプリントを利用されてる方もいるので、
恐らく可能かと思います。用紙持ち込みができればパーフェクトかと。




腐食後、マスキングトナーを除去しなければならないんですが、
基板を作る際はヤスリでゴシゴシこすって落とします。

しかし今回SUSボルト磨いてるんだからそんな荒っぽい真似できません。
爪でゴリゴリ削いでいってもいいんですが、
キッチンペーパーにパーツクリーナーを染みこませて根気よく落としましょう。
除光液なんかでもいいようです。要するに溶剤ですね。

そうやってトナーを落としてやると………………







P1720517[1]
P1720686[1]
こういうのも出来るわけです。


ただこれ印刷がクオリティに直結するので、
解像度低い印刷してしまうとかガタガタの画像使うとブチ壊しになります。
今回の試作もガタツキ・繋がりがでてます。

※追記

P1720777[1]

HONDAボルトで解像度比較。
これだとよく分かります。



あとトナー転写法は狙った位置に貼り付けるのが案外難しいです。
水貼り→アイロン熱で貼り付け の際にズレやすいのです。
私はあらかじめ用紙を六角形に切って位置基準としていますが、
それでもズレるときはズレてます。

基板だとさして気にしなくていいんですけどねー……
そういう位置調整の面でもカッティングシートの方が調整しやすく、
カッティング法で製作可能なSUZUKIは素晴らs(ry



※追記
トナー転写法対策
画像作る時点で六角形を描いておけプラン
ChsXwNTUgAAUZdU.jpg
あとはこれにあわせて六角形に切り抜きボルトの頭に載せるだけです。
載せるだけなんですがアイロンを押し当てる課程でズレたり下手すりゃ紙を折ったりしてしまいます。
するとこれとかこんな感じでミス転写が発生します。
あとM6サイズは小さすぎてズレやすいです。



しかしマスキングを剥がして仕上がったボルトを見ると
苦労の甲斐は多少あるなぁと思います。


ちなみに作ったボルトをどこに使ってるかと言うと----






P1720323[1]
カタナのシートカバーの固定爪が折れたので
その固定用にしてるのと





P1720426[1]
ヘルメットのワンポイント

これがやりたかったのよ……



ささいでアホな工作ですが、揃える道具も知れてる(プリンター除く)ので
興味がある方は是非是非。





※しつこく追記
トナー転写法だとプリンタの解像度と丁寧な作業次第でこういうブツも出来ます。


P1720770[1]
柄巻の合間に見える鮫肌(ようするに柄の点々)まで再現可能。
多分0.3~4mmの点だと思います。
解像度の面ではトナー転写法最強です。





2016/04/25 20:34 | 馬鹿工房COMMENT(12)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

なし

よく、レーザープリンターもってますね?
他のはハードル低いですが、レーザープリンターのみハードルがそびえています。(笑)

No:4310 2016/04/25 22:29 | yasumi44 #SRN2DdSs URL [ 編集 ]

モデラーならば熱転写プリンタなんて持ってて当たり前なので、そっちで透明デカール作ってしまうのもいいかも...

でも、確かに昔のスズキ車は至る所にSのマークが輝いていますよね。メッキと合わせてギラギラしてます。だからこそいい!!

No:4311 2016/04/26 08:16 | astrayΓ #- URL [ 編集 ]

面白いですね~!
こんどスズキ車のオーナーになったので、やってみたいなと・・・

No:4312 2016/04/26 10:08 | motoマジマン #ncVW9ZjY URL [ 編集 ]

よく細かい作業されますな~
おっさんはもう老眼なんで無理かなー

話は変わりますが小松製作所の製品のボルトには”小”、通称キンタママークが入っておりました。
昭和40年代までかと思いますが。

No:4314 2016/04/26 20:48 | なるぞう #- URL [ 編集 ]

Sマークボルトそれはまぎれもなく…奴さ

>弐回忌の折にSV1000Sの人に見せていただいたSマークボルトってのがありましてね。

もうこの言葉だけで誰の事だか想像がつきました、そして本人問い合わせたらあっさり白状しましたw
すいません、うちのスズキ狂信者がネタ提供してすいません!w

No:4316 2016/04/26 22:21 | needluck #- URL [ 編集 ]

更新お疲れ様です。

おひさしぶりです。いつも楽しく読ませてもらってます。
弐回忌の時に喪主様は私のバイクを見てテールランプよりも先にナンバープレートボルトを見ていましたね。まさか作っちゃったとは…その調子でトップブリッジのSエンブレムも自作してくださいw

No:4317 2016/04/26 22:28 | sv1000sの人 #- URL [ 編集 ]

レーザープリンターじゃなくても、普通のコピーでも型紙作れませんかね?同じトナーだし。

重度スズ菌のワタクシですが、Sマークにはあまり思い入れがありません。歴代の愛車もSマークが入ったのは無かったなあ。。。。
あ、4輪には着いてましたw

一番キレイに形が出るのが、スズキって辺りが喪主らしくて素敵です!

No:4323 2016/04/28 00:29 | まほぞお #- URL [ 編集 ]

素晴らしい。
これぞこだわりの工作!
マンドクセ指数がそれほど高くない所も素晴らしい。
早速パクることにします。
ウヒョー

No:4325 2016/04/30 09:51 | #- URL [ 編集 ]

すごい!

見た目だけ、カスタマイズってあまり好きでは無いのですけど自作するってのはすごいなぁと思います。そういえば以前の知人で金属加工やってる人が、自分のハーレーのスロットルグリップを削り出しで、透かし彫りの作ってたのを思い出しました。自分で作ろう!作れる人って凄いなぁ。

No:4327 2016/05/01 07:20 | トモ #- URL [ 編集 ]

返信

>yasumi44さん
プリントアウトは外でしております……モノクロ専用で済むんですけど、
モノクロレーザーを個人使用で買うのも……w

>astrayΓさん
モデラー持ってんのか……!!!
昔の如く至る所になくてもいいんですが、どこかに小気味良くワンポイント欲しいところです。

>motoマジマンさん
あれ、ひょっとしてGSR……?
SUZUKIマークは切り出しマスキングで行けるので溶液のみでOKです。
案外簡単かと思います。是非是非。

>なるぞうさん
カッティングシートの切り出しはしんどいです……
それ以外はなんとかなるんですが。
ひょっとして昔はボルト装飾当たり前……?

>needluckさん
いーえいえー……あれがなけりゃこんな得体の知れないブツが生まれたかどうか……

>sv1000sの人さん
お久しぶりでございます。
エンブレムの自作はさすがに無理ですよ………………………………複製は作ろうとしたけど。

>まほぞおさん
基板のアイロン転写法、コンビニプリントで試みてる人おられますよ。
用紙を持ち込めるコンビニだといいかもしれません。
SUZUKIのエンブレムは凄まじくシンプルなんですもん……ある意味最強ですよ。

>>こだわりの工作!
ありがとうございます。
ちょっとした手間でできあがるので意外とおすすめです。

>トモさん
1本だけ着いてれば「さりげなく」でいいかなーと。
スロットルグリップの削り出しで透かし彫り……!?
それは完全におっかない技術ですやん……すごいですな……。

No:4330 2016/05/07 07:05 | Chaos-T #- URL [ 編集 ]

サンポールも可ですね。

ちと長くなりますができるだけ簡単に言いますね。

・第一、第二…
 昔の言い方で鉄のように酸化数が何種類もある元素(遷移元素っていいます。)の酸化数の少ない方から第一、第二と呼んでいたんです。
 六価クロムは第四になったかな。

・ステンレスの安定性について
 察しはついておられるでしょうが酸で溶けます。
 硝酸で溶けにくいのは硝酸が酸化性の酸のためで特に濃硝酸だとフツーの鉄でも不動態ができて溶けなくなります。
 ちなみに純鉄はさびなかったりします。
 ちと話がそれましたが、確か塩化物イオンがステンレスの不動態被膜を破壊したはずです。
 ちょっと破壊されただけならすぐに再生されますが、破壊され続ける環境にあると限界に達したと思います。

・酸の取り扱いについて
 普通の強酸であればどれでもエッチングできるでしょうが、塩酸は液体で揮発して塩化水素になると体内に容赦なく吸収されますので換気を良くする必要があると思います。
 とは言っても水に非常に良く溶けますので水中メガネとマスクを湿らせてておけば十分ですね。
 そういう意味では粉末で保管もでき、塩化水素となって拡散することも無い塩化鉄水溶液の方が比較的安全と思います。
 ただ、塩化鉄水溶液も強酸性(重曹は反対にアルカリ性)なので不用意に触らず、触ったら大量の水で洗えば大丈夫と思います。

 転写については自分はシルクスクリーンでもいいかと思っておりました。
 余裕ができたら挑戦してみようかな…

No:4333 2016/05/07 21:29 | SIG #- URL [ 編集 ]

>喪主殿
いっそ、プラグキャップから型作って、ボルトカバーにしてみるのもいいかもしれないですね
レジンでシリコンを固めて..

No:4336 2016/05/10 13:13 | astrayΓ #- URL [ 編集 ]

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