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その179 GSX750F

フラグシップ作業着


GSX750F


無縁レベル:3




ご無沙汰をしております。
トップにて一報だけ入れておりましたが、
なぜか手元にGSX750Fがやってきました。

気づけば半年以上、ボチボチ7000km超乗ってしまったので
久々に紹介記事を書いておきます。




油冷エンジン

ラインナップとしてはR750に端を発する、
レースの最前線を戦い抜くために生まれた鋭機

エンジンオイルを徹底して使い倒す活かし循環する、
オイルが本来担当している冷却という要素を突き詰めレースに挑んだエンジンは、
一度市場から姿を消したもののさらに発展した油冷システムを以て市場に再臨。

某社の現行空冷バイクも構造思想的には油冷だったりするので、
空冷の発展系として油冷エンジンは非常に優れた思想のエンジンだった訳です。


さて、新型エンジンというのは開発するのが非常に難儀ですが、
一方で一度市場に送り出されたエンジンは
手を替え品を替えで永らく使い続けるのも珍しくはありません。

初代のR750に搭載され、レースシーンで戦う油冷エンジンもまた、
産声を上げた年から4年後、
別のカタチにて市場に送り出されたのです。






Suzuki GSX 750F 88 1
GSX750F('89)



わかってるよ。

あの頃の珍車臭がするんだろ?
わかってんだよ。


油冷4stDOHC4バルブ並列4気筒748cc
最大出力 77馬力/9500rpm
最大トルク 6.8kgm/7000rpm
乾燥重量 209kg


輸出仕様はこの前年から100馬力を出力する仕様にてリリース。
国内向けはR750同様に馬力規制いっぱいにブチ当たる77馬力。

というかエンジンスペック表記上はR750と変わりはなく、
実際には吸排気系(恐らくキャブとマフラー)で中低速を多少太らせて
スプロケ比を変更することで、R750に比べるとわりかし低回転に分があります。



FZ6fkgbagAA7BZM.jpg
そのスタイル的にあくまでレーサーではないのはあきらか。.
この後に出てくるZZRっぽいって言うと分かりやすいですね。

フレームもスチール製の新造強化ダブルクレードルフレーム。
倒立ではないもののフロントフォークは当時としては太いΦ41正立を採用、
リアもリンクを作り替えたフルフローターサスを採用し、
前後ともダンパーはワンタッチで伸び減衰調整可能なリモコンノブを装備。
車重はさすがに+10kg増しているものの、R750から+60mmされたホイールベースと合わせて
良い意味で鷹揚なフィーリングとなり巡航中は動じない楽ちんな車体です。

ちなみに














Suzuki GSX 600 F Katana 97ss[1]
分かってると思いますがコイツの祖先です。はい。


国内では早々にカタログからいなくなったのですが、
海外では手堅い評価を受け'97年まで販売。

しかもフルモデルチェンジを受けにゅるっにゅるのカウルを纏いリリース。
そのまま'06年まで販売し続けたロングセラーマシンでした。

そう。
国内では早々にカタログからいなくなりました。



まずこの750Fというバイクを私が使っていた中で思ったことをレビューしていきます。



すっげぇ使える。

いや、ホントにこれマルチユースです。
オフ以外だったらなんだって行けます。

ポジションは軽い前傾ながらあの頃のレプリカ勢の鬼セパハンに比べれば全然楽なポジション。
ハンドルの切れ角は十分、シート高も高くありません。

装備230kgの車重も数値的には重いのですが、
取り回してみるとギリギリ困らない車重です。
低速トルクも多少薄い気はしますがそれでも750相応でトルクがなくてしんどいと感じるシーンはなく、
ギアの繋がりも悪くないというか2速レッドゾーンで130km/hという守備範囲の広さで、
発進加速のギアチェンジも適度にサボりつつ、
街乗りは3,4速辺り使っておけばチンタラ走るのも平気です。

そういう意味合いで言うとこんな高速ツアラーな見た目の割に街乗りが意外としんどくない、
さらに言えばギリッギリコンビニに行けるナナハンツアラーという
微妙に希有な存在かも知れません。

一方ツーリング、高速等のお出かけユースの場合もこれはこれで絶妙。

スチールのごっついフレームでやたら固いのか
最初はクッソ曲がらねええええ!!って叫びながら乗っていましたが、
これどうやらCBR750と似たようなモンで、
曲げ方が分かると非常にニュートラルに曲がってくれます。

ヒラヒラと切り返すようなマネは無理でも、
キチッと体勢を作ってコーナーに差し込めば必要十分曲がる。
さらに曲がる速度を上げても車体が動じない、しならない。

高速に乗ってみたならR750共通のエンジンですから
吹かせば吹かすほど元気に加速する。

よりによって油冷2代目のショートストロークエンジンを搭載していますので、
レスポンス過剰のよい吹け上がりで速度を上げるのも楽しくなります。

さすがはフルカバードのカウルを装備するだけあって、
80km/h巡航では眠くなるほどに平和にのんびり乗っていられますし、
速度を上げるほどにカウルの防風性能がキッチリと仕事をし始めます。
多分120~160km/h辺りで州間高速とか流すのが一番用途としてハマるのではないでしょうか。







----あッ、日本向けじゃないなこれ。


そう。
日本で運用するのはちょっとアレなんじゃないでしょうか。
コンビニ、街乗り、峠、高速道路。
比較的我慢が出来る範囲何にでも使える。
ただしどっちかというと日本の法令外の高速寄りの性能ですが。


そして多分、リリース当時において国内販売上の一番の障壁は
コイツがナナハンだったことではないでしょうか。

販売当時、ナナハンと言えば未だ国内ラインナップではフラグシップに当たる排気量。
各社そろい踏みでナナハンレプリカがカタログの一面を飾った時代。

しかもこの当時は大型バイクに乗るための免許が教習所では取得できず、
免許センターの一発試験による限定解除方式だった時代。

そもそも大型バイクを転がすこと自体がステータスの一種であり、
その免許を使って「ナナハンに乗る」っつったらそりゃーもう選ぶ訳です。
そういうバイクを。












FZ6fkgbagAA7BZM.jpg
そういうバイクじゃないヤツ。




うん。まぁレプリカ達と並べるとなんか違うよね。

だいたいHONDAが似たようなの作っても同じ運命を辿ってるしね。



いや、本当にオーナー目線で言うとすごいよく出来てるんです。
諸事情から通勤ですらも使ってますが、
なんというか様々なシーン(ダート除く)を走るという作業にやたら汎用性がある。
さながら作業着のような、
走ることに何一つはばかりを感じず纏うように跨がれる。

その上所有感リッチなあの頃のナナハン。
しかも油冷。












あぁ、コイツは作業着のフラグシップなんだな。

スターダム向けじゃあない。
華やかさなんでありゃあしない。
でも走る。走れる。使える。
高性能さの無駄遣いな気はするけども。





大型自動二輪免許も大型バイクも珍しくなくなった今日、
奇遇なことにワークマンもカジュアル路線に走ってるわけですから、
今こそこの750Fが評価される時代が来たと思うんですが
今更油冷のキャブ車なんて博物館に押し込むべきで、
常用どころか通勤で使い倒すなら
イマドキのFI車でも乗っとけって話ですね、はい。




まぁそれ以上に買おうとしてもタマがないんですけどね。






実用性が高く自分で整備できるバイクを探していた折、
なぜかこんなモンが手元に飛び込んできた訳ですが、
これもなんかの縁だと思いますのでチンタラしばらく乗っていきたいと思います。



最後に、ZZR乗りの皆さん。

なんかスズキの変なのが走ってる……ってガン見しないでください。

2023/04/18 21:00 | 無縁レベル 3COMMENT(9)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

当時大学で

コレ乗っていた人居ました。
当時はGPz党だったので付き合いなく、乗り味を聞いたことがなかったのですがロンツー好きだったので、惜しかったと思いました。食わず嫌いだったのね。
何はともあれご無沙汰ですが更新嬉しい。
ツイはお酒ネタ多く見てるだけでしたが、こちらで2CVが出たときには非常に羨ましく、負けじとコペンL880K買っちゃうという暴挙に出たり。
またの更新楽しみにしております

No:5256 2023/04/19 07:22 | yamakawa #sYS2/B2o URL [ 編集 ]

お久しぶりです。いつも更新してないかなーと覗いてはやっぱだめかーでしたが、今日見て驚きました。私ももう年でそろそろバイクはリタイヤしようかと思っているのですが、やはりバイクは楽しいですね。

No:5258 2023/04/30 10:43 | スカブおじさん #- URL [ 編集 ]

”F”は油冷のF

元1100F乗りのあわぞうです 久しぶりの更新ですね
お忙しい所ご苦労様です

GSX-1100Fから見て、750Fが出たときは、「1100もF-2モデルが出てマイナーチェンジか?」と思ったものでした。
(その後出てきたのは、”G”モデルだった、、、)

まさかフルカバードにするとはなぁ
この後の油冷はネイキッドに走るスズキですけどね

R750に比べ、常用速度域で使いやすいエンジン、乗りやすく、多少の無理もこなしてくれる「良き相棒」って言ったところでしょうか? じゃ隠れ名車でしょ、それ

実は2回しか実車を見ていません 失礼ながら多くは売れなかったようですね(だからこのWEBに掲載される?)

長らくのご乗車、ご期待しております

No:5259 2023/05/09 10:43 | あわぞう #- URL編集 ]

やっぱりFはいいバイクですよね~

No:5260 2023/05/11 21:54 | 108 #- URL [ 編集 ]

スズキ純正油冷KATANAなんだよね、アメリカでは

No:5262 2023/05/13 16:04 | UI #- URL [ 編集 ]

お久しぶりです

久しぶりの投稿、驚きです。こっちは油冷ファイナルバンから新車のSV650Xに乗り換えてハンドリングが嫌いで半年で手放し、初期型水バン1250Sに帰って来ました。あの時の素直さが多分自分にはあってるんでしょう。油冷の一日1000キロの記録には及ばずSVにジビ箱つける謎カスタムして、箱だけ継承した水バンは重たいながらも下道で2日で800キロ走れる優秀な子ですね。
なぉ描いてある通り、同じ事が油冷、水冷のバンでも出来ます。
フロントサスが一回しか仕事しないのは仕様。。。

No:5263 2023/05/17 09:19 | もっさん #- URL [ 編集 ]

んー……これは大きなアクロス?

No:5264 2023/05/29 22:58 | ななしさん #- URL [ 編集 ]

珍車歴長いです

まだ活動されてたのですね(失礼!)
私のバイク歴は珍車歴と言っても過言ではなく、こちらのリストにも微妙にカスる程度のものです。ざっくり書きます。
同時所有のものもあります。

DT50>GPZ250R>GPZ600R>KS2>GPZ600R(2代目)>FJ1200>ドカ900SL>KDX125SR>KDX250SR>SDR>スーパーシェルパ>GPX750R>ER-6n>1400GTR(09)>Versys650(初代)>MT-09トレーサー>1400GTR(12)に至ります。

カワサ菌ばかりですみません。車のほうはスズキだらけです。

No:5268 2023/09/02 11:30 | キモノステレオ #- URL [ 編集 ]

むしろ時代が追いついた

ジャンル的にCBR650Rとかが近いのかなーって思ってます
そこそこスポーツそこそこツアラーみたいな
トライアンフのデイトナもそっちに舵を切ってますし
欧州じゃある程度確立されたジャンルなんですかね?
・・・欧州では(´Д`)

No:5273 2024/04/21 10:42 | かっぴ #- URL [ 編集 ]

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